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Vol.10 へぇ〜って思ったこと   ※2024年加筆・一部修正しました

 フィラリアの季節になるとフィラリア検査と一緒にお薬を取りにみえる方がたくさんいらっしゃいます。昔はたくさん見られてたフィラリア感染犬も、今では年に1-2頭くらいお見かけします。経緯をお伺いするとだいたいが去年は飲ませなかったとか、9月10月でもう飲ませるのをやめたとか、とにかく予防がしっかりできていないという回答が大勢を占めます。
 そんな中、当時は「ビックリ!でもよく考えたら当たり前」というような出来事に遭遇しました。それは2-3年フィラリア予防をしていない外で飼われていたワンちゃんでした。フィラリア対策もしておらず、毛も短かかったので蚊に刺される機会も多分にあったでしょうから、当然フィラリアに感染していないはずがないと心の中で思っておりました。ところが、見事にこの予想を覆してしまったのです。感染は全くありませんでした。

 ちょっとここで、フィラリアの感染ルートをおさらいしてみましょう。
 フィラリアは感染犬からり蚊が吸血してフィラリアが蚊の体内に侵入します。
 蚊の中でフィラリアが幾分成長し、その蚊がまた犬の血を吸った際にフィラリアが犬の体内に侵入し、寄生が成立するわけです。


 「この地域で全く予防もせずしかも外で飼われていたのに感染していないなんてなんてラッキーなワンちゃんなんでしょう。」なんて小さな感動に包まれながら何気なく飼い主の住所を見てみるとあまり聞いたことのない住所・・・。どこだろうとちょっと調べてみるとそれは山の奥の一軒家でした。
 つまり山の中なのでまわりにフィラリアに感染している犬がいないのです!蚊がたくさんいたとしてもフィラリアがいなければ蚊も持ち運ぶことができないわけで、犬がまわりで飼われていなければ当然フィラリアに感染する機会も皆無なのです。
 ちょっと小さな感動に包まれてしまいました。。。でもだからといってラッキーなことには違いありませんのでフィラリア予防はしっかり最後までやりましょうね。